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卵巣がんと卵巣のう腫ってどういう病気?

卵巣のう腫や卵巣がんなどの卵巣の病気は、少子化が進むにつれて増えてきています。
現代の女性は初潮年齢が低く、子供を産む回数も少ないため、昔と比べると排卵の回数が増えています。
つまり、長年にわたって、卵巣には負担がかかっているのです。
その負担が原因で、卵巣のう腫や卵巣がんができると考えられています。

なぜ腫瘍はできるの?

卵巣は、アーモンド大の小さな臓器で、子宮の左右に1つずつあります。
女性は生まれたときから、この卵巣の中に数百万個の原始卵胞をもっています。
卵巣は、思春期を迎えると女性ホルモンを分泌して、周期的に卵胞を育てて排卵すると言うメカニズムを繰り返します。
(1)卵巣内の卵胞が発育する
(2)卵胞が破裂する
(3)卵巣から卵子が飛び出る
(4)破裂した卵胞のからが修復される
上記1~4の排卵の一連の作業が体内で起こるたびに、卵巣が刺激され負担がかかり、腫瘍ができると考えられています。

卵巣にできる腫瘍の種類

卵巣にできる腫瘍は、大きく「卵巣のう腫」「充実性腫瘍」に分けられます。

卵巣のう腫

卵巣のう腫は、卵巣の中に分泌液がたまる腫瘍で、触ると柔らかいのが特徴です。
卵巣腫瘍の約8割がこの卵巣のう腫といわれており、ほとんどは良性です。10代から80代までの幅広い年代で見られます。

充実性腫瘍

「充実性腫瘍」は、組織や細胞が増殖して硬いコブのようになる腫瘍で、さわると硬いのが特徴です。
卵巣腫瘍の2割を占め、悪性のものが「卵巣がん」です。卵巣のう腫と同じく、幅広い年代で見られますが
40代以降に特に多く見られます。卵巣がんは10万人に約5人と、発生率は少ないのですが、死亡率が5割を超えるのが特徴です。
遺伝的な要因もあるので、家族に卵巣がんにかかった人がいれば発症する確率は高くなります。
また以下のような人も卵巣がんにかかる危険性が高いといわれます。
・出産していない
・初潮が早く始まった
・閉経を迎えるのが遅かった
・肥満
・排卵誘発剤を使用している
・10年以上ホルモン補充療法を受けている
・チョコレート嚢胞(子宮内膜症性卵巣嚢胞)を患っている

卵巣にできる腫瘍はなかなか発見されない!

卵巣のう腫、卵巣がんともに卵巣にできる腫瘍は、大きくならないとなかなか症状があらわれません。
症状が現れるのは、のう腫が8cm~10cmほどの大きさになってからです。卵巣が握りこぶしほどの大きさになると、おなかがせり出してスカートがきつくなったり、おなかが張るように感じたり、下腹部にしこりを触って感じるようになります。
たまたま婦人科や内科で超音波検査を受けたときや、妊娠時の超音波検査で見つかることも多いです。
早期発見・治療のためにも10代のうちに婦人科検診を受けて、卵巣の腫れがないかを超音波検査でチェックしてもらいましょう。

ピルの服用が卵巣がんの発症率を下げる

ピルを服用すると、卵巣がんの発症率が下がることがわかっています。ピルを飲むことで排卵自体が起こらなくなるため、卵巣にかかる負担が減り、その結果、卵巣がんが発症しにくくなるのです。
また、人によってはピルを服用することで卵巣のう腫が消えてしまうこともあります。

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